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![]() 製版技法について・・・ ボタニカルアートに限らず、古い時代に制作された博物画、地図、風景画など時代により様々な版画技法により作られています。例えば、細密画の点刻銅版(スティップル)と技法ですと、1790〜1830年間のフランスとイギリスにほぼ限定されています。また、石版画ですと19世紀以前には、存在しません。 当ショップ、ボタニーアイでも出てくる制作技法を簡単にご紹介いたします。
1.木版:材料に木を用いたもの全般をさします。 ・ウッドカット 紙にすり出される線を彫り残して行く、凸版を作る技法。16世紀ごろの図版に多い。 ・ウッド・エングレービング これは、線刻銅版画に用いる彫グを用いて、線の方を彫り込に、凹版を作る技法。「木口木版」とも呼ばれます。18世紀末〜19世紀末までに用いられ、この時期の木版といえば、だいたいこの技法の可能性が高い。 2.金属版:金属板とは、銅版を代表とする金属を版綿に用います。 ・エングレービング 銅版(鋼板も少しだがある)を主に利用し、彫線用の器具を使い版面に傷をつけていく技法。削られた凹面にインクがたまり、すると黒い線が残る。これが、銅版画の基礎的な技法。 ・エッチング 腐食製版と呼ばれる技法。金属面に針などで線を引くと金属面に傷として残り、これを酸につけ腐食させ、そこにインクをためて刷る。この方法では、線のみならず面も刷れる。線刻だけのエッチングは18世紀までが主である。 ・メゾチント 17世紀にドイツで考案された方法。最初に金属面に無数の線を引いて腐食させ、次にこの腐食面に特殊な道具で削っていくと白く浮き出る。黒い画面に白い線が浮き出して行く方法で、18世紀にもっとも活用されたが珍しい技法。 ・アクアチント 線による表現ではなく面による表現の技法。粗い松脂の粒を金属面に塗り、酸につけると雲がかかったようにもやもやした模様が現れる。イギリスで18〜19世紀にかけて多用されました。 ・スティップル 金属面に線ではなく、細かい点を刻んでゆく方法。これは、銅版カラー印刷の技法として好まれ、イギリスでは18世紀末、フランスでは19世紀前半にこれを大成させた。精密さを要求される博物・植物図版に用いられました。 3.石版 ・リトグラフ 線を彫り込まず、特殊な油性クレヨンで石面に直接図を描き込み、その植えにアラビアゴムを引き、油性インクを塗るとクレヨンを引いた部分のみにインクが乗り、あとは、紙を押し当て写し取る技法。18世紀末にドイツで考案され、1850年以降は「石版の時代」といわれるほど利用されました。 ・クロモリトグラフ リトグラフの技法で何種類もの色を重ねたカラー印刷。 ※18世紀以降は、これら各種の技法を複合させ、手のこんだ表現を行う場合も多いです。 色 彩 版画を楽しむ際の重要なポイントのひとつで「手彩色」「色刷り」があります。すべてを手彩色したものや、色刷りされたものの細部を手彩色で仕上げたものなどもあります。 ![]() |
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